内部に侵入する水分から建物を守る
ビルや住宅の外壁を見ると、遠目には壁いっぱいに1枚板が取り付けてあるように見えるが、接近して見ると壁をいくつかに分割した外壁部材が、縦横に少し隙間をあけて取り付けられています。この隙間を目地と呼びます。
目地を作る理由は、部材が温度や湿度の変化によって伸び縮みしたり、あるいは地震や風圧によってたわんだり位置がずれたりして、部材が相互にぶつかり合うのを防ぐためです。しかし、このままの状態では目地から水や空気が出入りし、水密性・気密性を損なうので、外壁としては機能を果たしません。そこで、そこに何か詰め物が必要になりますが、この詰め物を「シーリング材」と呼びます。
シーリング材とは
このシーリング材は大別して二つあり、形状があらかじめ定まっている定形シーリング材又はガスケットと呼ばれるものと、形状があらかじめ定まっていない、すなわち目地に詰める段階ではペースト状で、詰めたあとしばらくたつとゴム状に変化する不定形シーリング材とがある。この不定形シーリング材のことを一般にシーリング材と呼ぶが、シーリング材全般がコーキング材と呼ばれたこともある。また、土木用途では不定形シーリング材をコーキング材、定形ガスケットや水膨潤ゴムをシール材と呼んでいる。